[津田]学会で拡散型衝撃波の講演を聞いて導入を検討しました。
現在ボツリヌス療法も行っているのですが、ボツリヌス療法の最大の短所は注射による投与であるため痛みを伴う治療になってしまうことです。拡散型衝撃波であれば非侵襲的に使用でき、症例によっては同程度の治療効果が得られるという点に非常にメリットを感じました。
[津田]痙縮コントロール効果としては、下肢に比較して上肢では即効性もあり効果が高い印象があります。 拡散型衝撃波の治療効果を高めるために、当院では2週間程の短期入院で集中的なリハビリテーションと拡散型衝撃波を併用して使用している患者さんもいます。 痙縮だけではなく運動器疾患への使用頻度も高いです。整形外科から患者さんを紹介して頂いて、スポーツ選手のオーバーユース障害の治療や疼痛に対するアプローチとしてもよく活用しています。 やはり痛みのコントロールが出来ないとリハビリテーション治療がなかなか進みません。痛みのコントロールにも即時性があるので、運動器に対しても非常にメリットを実感しています。
[津田]やはり即時効果が得られるので、患者さんの治療への受け入れが非常に良いですね。
患者さんだけでなく、我々医療者サイドもその場で効果を実感できるので治療を進めやすく、リハビリテーション治療への流れも非常にスムーズになりました。
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[西村]痙縮に対するリハビリテーション治療では3単位程実施することが多いのですが、今までは関節の拘縮を伸ばすだけでも時間が取られてしまっていました。持続時間も短く、いざ機能訓練を開始しようとした時には戻ってしまっている事も多かったです。短時間で使用でき、持続時間も長いので患者さんからも評価して頂いています。
[津田]今では診療時間を通してひっきりなしに理学療法士・作業療法士問わず使用しています。他の機器と比較しても使用頻度が高いので皆さん効果を実感しているのだと思います。
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[西村]痙縮に対する治療も勿論ですが、運動器のウォーミングアップ的な役割でも使用しております。
昔であればホットパックを10分間当てて、残り10分間でマッサージを行って1単位が終わってしまっていました。
患者数も多いので1単位で効率的リハビリテーション治療の効果を上げるという点では、ショックウェーブを3~4分間当てて残り時間を有効に使えています。ショックウェーブはセラピスト側も患者さん側も、お互いに満足できるリハビリテーション医療に貢献していると思います。
[津田]脳性麻痺の患者さんにも使用しています。付き添いで来られている保護者の方も、動かしにくかった関節が拡散型衝撃波を当てる事でみるみる伸びていく様子を見て、非常に驚かれます。
保護者の方が自宅でストレッチを行っているケースも多く、「凄く効きましたよ!」と嬉しいお声も頂いています。
[津田]今後についてはロボットリハビリテーションと組み合わせて活用していきたいと思っています。
MASでの評価は検者の主観的な部分も多いので、ロボットリハビリテーションのメリットでもある訓練しながら評価できる部分を活かし、定量化した評価を出せれば良いなと思っております。
[西村]今後期待するところとしては、予防的に使用できる可能性にも期待しています。また、効果の機序がまだ分かっていない部分もあるので各治療法の特性を明らかにし、治療のアルゴリズムが組めれば更に効果的に運用できるのではないかと考えています。
1990年 弘前大学医学部卒業
1990年 弘前大学医学部整形外科入局
1997年 弘前大学大学院医学研究科修了
1999年 米国ピッツバーグ大学リサーチフェロー
2002年 弘前大学医学部附属病院整形外科 助手
2006年 弘前大学医学部附属病院整形外科 講師
2013年 弘前大学大学院医学研究科
整形外科学講座 准教授
2016年 弘前大学大学院医学研究科
リハビリテーション医学講座 教授
2016年 弘前大学医学部附属病院
リハビリテーション部 部長(兼務)
[資格・所属学会]
リハビリテーション科専門医・指導医・認定臨床医
整形外科専門医・指導医・スポーツ医・運動器リハビリテーション医
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
日本パラスポーツ協会公認パラスポーツ医
2009年 弘前大学医学部保健学科作業療法学専攻卒業
2009年 弘前大学医学部附属病院入職
2015年 弘前大学医学部附属病院リハビリテーション部 主任作業療法士
2023年 弘前大学医学部附属病院リハビリテーション部 療法士長
弘前大学医学部附属病院リハビリテーション部
〒036-8563 青森県弘前市本町53
電話:0172-33-5111(代表)
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